雄略天皇2
そして、まさに和歌の始まりは、中世の歌人たちが、スサノヲ命と認めたのもうなずけます。スサノヲ命こそ雄略天皇の原型だと思われるからです。
スサノヲは、父であるイザナギから、お前は海原を支配せよと命令されるが、幼児のように言うことを聞かず、「根の国の母に会いに行きたい」と泣き続ける。姉アマテラスとの誓約においてはアマテラスが産んだ男の子に対して、女の子を産んだのは自分だ、それは自分の心に嘘がない証拠だ、勝った勝ったと、あほな子供のように勝ち叫んで、暴れまくりますね。
そして、畦や溝を壊して田んぼを荒らし、糞尿を撒き散らし、馬を逆剥ぎにして機織り屋に投げ入れるなど、当時大罪としてもっとも忌避されていた罪の数々を犯し、結果ついにアマテラスは天之石屋戸に籠ってしまわれたですね。
この幼児の純潔と残虐をもった罪人スサノヲが口にした例の「八雲立つ 出雲八重垣・・・」をもって和歌の始めとされていますね。そして我が国の文化の根源にこのような神話があることがとても面白いことだと感じます。
残虐さと和歌は、その根源は繋がっていことが暗示されます。それは、残虐をなしたことを歌で慰めるとかいう安っぽい反省ではぜんぜんないし、また善人なをもて往生をとぐ、いわんや悪人をや、などという道徳観念とは無縁なのです。
雄略天皇の魂は純潔で明るく、彼は率直な行為者で、暗い反省意識や屈折した心理などは無縁です。そしてまさにその魂から歌が滔々と流れ出る。もちろんその後の文化の流れにおいては、様々なヴァリエーションが生み出されるのでありますが。この我が国の情熱の源泉、神話から歴史に繋がるこの秘義を、小生は胸を張って認めたいと思うのであります。
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スサノヲは、父であるイザナギから、お前は海原を支配せよと命令されるが、幼児のように言うことを聞かず、「根の国の母に会いに行きたい」と泣き続ける。姉アマテラスとの誓約においてはアマテラスが産んだ男の子に対して、女の子を産んだのは自分だ、それは自分の心に嘘がない証拠だ、勝った勝ったと、あほな子供のように勝ち叫んで、暴れまくりますね。
そして、畦や溝を壊して田んぼを荒らし、糞尿を撒き散らし、馬を逆剥ぎにして機織り屋に投げ入れるなど、当時大罪としてもっとも忌避されていた罪の数々を犯し、結果ついにアマテラスは天之石屋戸に籠ってしまわれたですね。
この幼児の純潔と残虐をもった罪人スサノヲが口にした例の「八雲立つ 出雲八重垣・・・」をもって和歌の始めとされていますね。そして我が国の文化の根源にこのような神話があることがとても面白いことだと感じます。
残虐さと和歌は、その根源は繋がっていことが暗示されます。それは、残虐をなしたことを歌で慰めるとかいう安っぽい反省ではぜんぜんないし、また善人なをもて往生をとぐ、いわんや悪人をや、などという道徳観念とは無縁なのです。
雄略天皇の魂は純潔で明るく、彼は率直な行為者で、暗い反省意識や屈折した心理などは無縁です。そしてまさにその魂から歌が滔々と流れ出る。もちろんその後の文化の流れにおいては、様々なヴァリエーションが生み出されるのでありますが。この我が国の情熱の源泉、神話から歴史に繋がるこの秘義を、小生は胸を張って認めたいと思うのであります。
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雄略天皇1
歴代天皇中、小生が知っている範囲では、もっとも関心を引かれるのが雄略天皇です。
荒々しい暴君として名をはせておられるこの方のエピソードを紹介しましょう。
自分の御兄さんである安康天皇が、従兄弟の目弱王(まゆわ王)に殺された時、雄略は(この時はまだ若年だった)この報告を聞いて大いに怒って、もう一人の兄である黒日子(くろひこ)に相談に行く。と黒日子はあまり動揺する様子もない。この態度に雄略は腹が立って、この兄の襟元を掴んで外に連れ出し、切り殺した。
次にもう一人の兄、白日子に事件の報告に行く。すると白日子も特に動揺するわけではない。また腹が立った彼は、白日子の襟を掴んで外に連れ出し、穴を掘って埋め始めるが、白日子は埋められる途中で死んでしまう。(この話はヤマトタケルを彷彿とさせますね)
そうしてただちに犯人である目弱王を殺すのですが、目弱王は葛城氏系のツブラ臣(おみ)の家に逃げ込む、ツブラ臣は娘の韓媛(カラヒメ)と全財産を差し上げるから許せと言う。しかし、雄略は邸宅に火を掛け全員焼き殺し、しかし韓媛だけは、ちゃかり自分のモノにしてしまう。
あと従兄弟は二人いるのですが、それもついでに殺してしまうのです。その一人、市辺ノオシハ皇子については、狩に連れ出し、気を逸らせておいて後ろから切るのです。(じつに卑怯なハーゲン!)そして、死体を切って土に埋めてしまう。
これで、争そうべき皇位継承者はいなくなった。そして即位。
天皇になった雄略はとても気短です。周囲の者たちが、自分の質問に答えれないでいると即代表者を切り殺す。天皇のために百済から連れて来られたイイ女が他の男と寝たと知っては、二人を張り付けにして焼き殺す。(暴君ネロだね)
周囲の者たちはビクビクものです。だんだんと怖い天皇だという評判がたちます。
三重の采女(うねめ)は、天皇にお酒を差し上げようとしたとき、ぱらっと欅(ケヤキ)の一葉が杯に入ってしまう、それを知らずに天皇に杯を献上してしまう。天皇それを見て、娘を打ち伏せ、刀を首に刺そうとした(もうヤクザだね)。そのとき、采女はちょっと待って、といって即興に欅の葉を絡ませた宮廷賛美の和歌を歌う。それに引き続き皇后が、そして天皇が歌い、この歌をもって采女を褒め称え褒美をあげた。
じつはこの荒々しい雄略天皇が歌を愛でるという点に、小生は興味を引かれるのです。奈良朝末の詩人たちが『万葉集』の第一に雄略天皇御製をおいた意味を想います。
「籠(こ)もよ み籠もち 掘串(ふくし)もよ み掘串もち この岡に 菜摘ます子 家告(の)らせ 名告のらさね ・・・・」
これじつに〈みやび〉の実践でなくてなんでしょう。そして和歌と荒御魂とは源泉を同じくしているということを、かの詩人たちは直感していたのではないでしょうか。
また、こんな面白いエピソードもありますね。
天皇が遊びに行った時、川で洗濯をしていた少女がいた。なかなか容姿端麗だ。
天皇 「あなたの名前は」
少女 「引田部赤猪子(あかいこ)です」
天皇 「そのうち宮中に呼ぶから、誰とも結婚するんじゃないよ」そういって、天皇は還っていかれた。
そして、赤猪子はお召を待つこと幾十年。何の音沙汰もなく、80歳の坂を越えてしまった、赤猪子ついに我慢が出来ず、沢山の結納品を持ってこちらから押しかける。
天皇 「婆さん、何の用でここへ来たんだい?」
赤猪子 「えっ、お忘れですか。ずっと操を守ってこれまで待っていたのですよ。もう80歳を越えて容貌も衰え、駄目と承知の上で、でもついに我慢が出来ずやって来たのです。あなた約束したはずでしょ。」
天皇 「おお、そうなの。でも俺そんなこと言ったかなぁ。ころっと忘れていたよ。しかし、虚しく女盛りを過ぎてしまったね。まあなんと気の毒なことよ。結婚してもいいが、80歳過ぎてできるかなぁ」
(おいおい、自分はどうなんだ!)
赤猪子 「ひどい。ああ、若い人が羨ましい。」と言って泣く。天皇は老婆に多くの品々を与えて帰した。
残酷な話だねぇ。せめてその時からでも宮中においてやったらいいのにね。今なら雄略さん、フェミニストたちから散々な攻撃を受けるでしょうに、「青春を返せ」ってね。
「籠もよ み籠もち・・・」の歌は、この赤猪子と遭遇したときを連想すると言う人がいますが、そう思うと、ちょっとガックリですね。まあ、野で菜っ葉を摘んでいるのと川で洗濯しているのとは、状況がぜんぜん異なりますから、違うと思いますけど。雄略天皇は、外で少女を見ればおそらく常に新鮮に感じ、声をかけておられたのでしょう。(ドンファンですね)
しかし、小生は赤猪子の話は、雄略天皇の無頓着さをよく表していると思う。彼の残酷さは、ちょうど幼児がバッタやカマキリの脚をちぎって遊んでいる様を想像させ、それは彼の純潔さを物語るのではないでしょうか。(サド侯爵みたいにね。それほどマニヤックではないけれど)
つづく

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自分の御兄さんである安康天皇が、従兄弟の目弱王(まゆわ王)に殺された時、雄略は(この時はまだ若年だった)この報告を聞いて大いに怒って、もう一人の兄である黒日子(くろひこ)に相談に行く。と黒日子はあまり動揺する様子もない。この態度に雄略は腹が立って、この兄の襟元を掴んで外に連れ出し、切り殺した。
次にもう一人の兄、白日子に事件の報告に行く。すると白日子も特に動揺するわけではない。また腹が立った彼は、白日子の襟を掴んで外に連れ出し、穴を掘って埋め始めるが、白日子は埋められる途中で死んでしまう。(この話はヤマトタケルを彷彿とさせますね)
そうしてただちに犯人である目弱王を殺すのですが、目弱王は葛城氏系のツブラ臣(おみ)の家に逃げ込む、ツブラ臣は娘の韓媛(カラヒメ)と全財産を差し上げるから許せと言う。しかし、雄略は邸宅に火を掛け全員焼き殺し、しかし韓媛だけは、ちゃかり自分のモノにしてしまう。
あと従兄弟は二人いるのですが、それもついでに殺してしまうのです。その一人、市辺ノオシハ皇子については、狩に連れ出し、気を逸らせておいて後ろから切るのです。(じつに卑怯なハーゲン!)そして、死体を切って土に埋めてしまう。
これで、争そうべき皇位継承者はいなくなった。そして即位。
天皇になった雄略はとても気短です。周囲の者たちが、自分の質問に答えれないでいると即代表者を切り殺す。天皇のために百済から連れて来られたイイ女が他の男と寝たと知っては、二人を張り付けにして焼き殺す。(暴君ネロだね)
周囲の者たちはビクビクものです。だんだんと怖い天皇だという評判がたちます。
三重の采女(うねめ)は、天皇にお酒を差し上げようとしたとき、ぱらっと欅(ケヤキ)の一葉が杯に入ってしまう、それを知らずに天皇に杯を献上してしまう。天皇それを見て、娘を打ち伏せ、刀を首に刺そうとした(もうヤクザだね)。そのとき、采女はちょっと待って、といって即興に欅の葉を絡ませた宮廷賛美の和歌を歌う。それに引き続き皇后が、そして天皇が歌い、この歌をもって采女を褒め称え褒美をあげた。
じつはこの荒々しい雄略天皇が歌を愛でるという点に、小生は興味を引かれるのです。奈良朝末の詩人たちが『万葉集』の第一に雄略天皇御製をおいた意味を想います。
「籠(こ)もよ み籠もち 掘串(ふくし)もよ み掘串もち この岡に 菜摘ます子 家告(の)らせ 名告のらさね ・・・・」
これじつに〈みやび〉の実践でなくてなんでしょう。そして和歌と荒御魂とは源泉を同じくしているということを、かの詩人たちは直感していたのではないでしょうか。
また、こんな面白いエピソードもありますね。
天皇が遊びに行った時、川で洗濯をしていた少女がいた。なかなか容姿端麗だ。
天皇 「あなたの名前は」
少女 「引田部赤猪子(あかいこ)です」
天皇 「そのうち宮中に呼ぶから、誰とも結婚するんじゃないよ」そういって、天皇は還っていかれた。
そして、赤猪子はお召を待つこと幾十年。何の音沙汰もなく、80歳の坂を越えてしまった、赤猪子ついに我慢が出来ず、沢山の結納品を持ってこちらから押しかける。
天皇 「婆さん、何の用でここへ来たんだい?」
赤猪子 「えっ、お忘れですか。ずっと操を守ってこれまで待っていたのですよ。もう80歳を越えて容貌も衰え、駄目と承知の上で、でもついに我慢が出来ずやって来たのです。あなた約束したはずでしょ。」
天皇 「おお、そうなの。でも俺そんなこと言ったかなぁ。ころっと忘れていたよ。しかし、虚しく女盛りを過ぎてしまったね。まあなんと気の毒なことよ。結婚してもいいが、80歳過ぎてできるかなぁ」
(おいおい、自分はどうなんだ!)
赤猪子 「ひどい。ああ、若い人が羨ましい。」と言って泣く。天皇は老婆に多くの品々を与えて帰した。
残酷な話だねぇ。せめてその時からでも宮中においてやったらいいのにね。今なら雄略さん、フェミニストたちから散々な攻撃を受けるでしょうに、「青春を返せ」ってね。
「籠もよ み籠もち・・・」の歌は、この赤猪子と遭遇したときを連想すると言う人がいますが、そう思うと、ちょっとガックリですね。まあ、野で菜っ葉を摘んでいるのと川で洗濯しているのとは、状況がぜんぜん異なりますから、違うと思いますけど。雄略天皇は、外で少女を見ればおそらく常に新鮮に感じ、声をかけておられたのでしょう。(ドンファンですね)
しかし、小生は赤猪子の話は、雄略天皇の無頓着さをよく表していると思う。彼の残酷さは、ちょうど幼児がバッタやカマキリの脚をちぎって遊んでいる様を想像させ、それは彼の純潔さを物語るのではないでしょうか。(サド侯爵みたいにね。それほどマニヤックではないけれど)
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高熱を発す
不覚にも風邪をひいてしまった。いや風邪でないかもしれない。とにかくうっとおしかったのは頻尿である。三日前は一晩に八回もトイレにおきた。排尿も困難を覚え、強い尿意はあるがスッと出ない。出るまでが痛いと言うか、抵抗があるというか、細い管から無理やり水を流すのだが、無理に圧力をかけると却って管の途中の狭窄部が締まってしまいそうで、ゆるゆると流れだすのを待たねばならない。
しかし、出始めると、これがけっこう快感で、自然に態勢がよくなるというか、視線が窓の外にいく。しかし、尿線は細く、晩秋に遅れてきた一匹の虫がとぎれとぎれに小声でジージーと鳴いているように、心細く侘びしい。ややあって途切れる。しかしまだ出るという感覚はある。下を向いて、しかし焦らず再流を待つことしばし。またチョロチョロ出る。少しの快感。たぶん3分くらいかかって一通り終えると、幸い残尿感はない。昼間は夜間ほど頻尿が気にならない。明るさと習慣がそうさせているのであろう。
体の感覚によって大体の体温を予想できる。顔などのほてり感、腰や節々の痛み、とくに外界空気の独特な触感。この触感は、ふだん我々がいかにわずかな空気の温度や動きの変化を感じているか、そして熱のためにいかにこの感覚が過敏、あるいは大抵は鈍磨するか、を認識するという感じだ。
それはちょうど、皮膚の限局した一部分に触ると痛みを強く感じたり、あるいは逆に鈍くなったりしたときに、ふだん健康なときに意識するほどではないが感じている、ある適当な感触に思いをはせる経験と似ている。
高熱の感覚は内部感覚であって、原因は外界にあろうが体内にあろうが、息苦しさ→体の置き場所のなさという感覚と言ったほうがあたっている。
高熱時、これは致死的な病気の始まりではないか、と思おうとした。人はなぜ易易と死んでゆくのだろうとよく思うことがあった。しかし、高熱の時は、もうただ息苦しくて、きっと死ぬ人は、今までの自分のこの世の関心事はどうでもよく、なんとか早くこの苦しさから脱しいと感じるのがせいぜいであるのじゃないかな。だから健康な時の不満などは口にしない。
ところが、体の感覚も戻って来て、病気も回復してきたと今朝感じた。それはたしかに嬉しくすがすがしい気持ちだった。窓を開けながら、それと同時に感じたことは、またあの日常がやってくるのかという思い、もう少しあの非日常に浸っていたいという気持ちだった。
二首
いつまでも咲くな槿(むくげ)のうすむらさき
移りゆくこそ人の世の中
このごろの夜はたのもし秋の虫
いまばかりぞと懸命に鳴く

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しかし、出始めると、これがけっこう快感で、自然に態勢がよくなるというか、視線が窓の外にいく。しかし、尿線は細く、晩秋に遅れてきた一匹の虫がとぎれとぎれに小声でジージーと鳴いているように、心細く侘びしい。ややあって途切れる。しかしまだ出るという感覚はある。下を向いて、しかし焦らず再流を待つことしばし。またチョロチョロ出る。少しの快感。たぶん3分くらいかかって一通り終えると、幸い残尿感はない。昼間は夜間ほど頻尿が気にならない。明るさと習慣がそうさせているのであろう。
体の感覚によって大体の体温を予想できる。顔などのほてり感、腰や節々の痛み、とくに外界空気の独特な触感。この触感は、ふだん我々がいかにわずかな空気の温度や動きの変化を感じているか、そして熱のためにいかにこの感覚が過敏、あるいは大抵は鈍磨するか、を認識するという感じだ。
それはちょうど、皮膚の限局した一部分に触ると痛みを強く感じたり、あるいは逆に鈍くなったりしたときに、ふだん健康なときに意識するほどではないが感じている、ある適当な感触に思いをはせる経験と似ている。
高熱の感覚は内部感覚であって、原因は外界にあろうが体内にあろうが、息苦しさ→体の置き場所のなさという感覚と言ったほうがあたっている。
高熱時、これは致死的な病気の始まりではないか、と思おうとした。人はなぜ易易と死んでゆくのだろうとよく思うことがあった。しかし、高熱の時は、もうただ息苦しくて、きっと死ぬ人は、今までの自分のこの世の関心事はどうでもよく、なんとか早くこの苦しさから脱しいと感じるのがせいぜいであるのじゃないかな。だから健康な時の不満などは口にしない。
ところが、体の感覚も戻って来て、病気も回復してきたと今朝感じた。それはたしかに嬉しくすがすがしい気持ちだった。窓を開けながら、それと同時に感じたことは、またあの日常がやってくるのかという思い、もう少しあの非日常に浸っていたいという気持ちだった。
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移りゆくこそ人の世の中
このごろの夜はたのもし秋の虫
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台風来襲
昨日から丸一日強風が吹き荒れている。よほど台風の歩みが遅いのだろう。ときどきパラパラと大粒の雨が風に混じってくる。
我が家は前が緑地だから風の音がすごい。夜は怖いぐらい。見ると、大きなドングリの木の枝にカラスが二羽しがみついている。風の向きが変わってカラスの後ろから吹きつけると、おっと危うく落とされそうになる。すかさずカラスは向きを変える。枝全体は、嵐の波間を漂う船のように、大きく揺れている。

あるとき、カラスは足の力が尽きそうになったのか、落ちたというか、下方に飛んだ。残念ながら行く先は見えなかったけれど。密な枝葉の木の中に隠れたらいいのに、と思った。
このたびはエサもとりあへず高枝を
離して落ちぬ風のまにまに (
)
窓辺のプラスティック容器にいるメダカの稚魚たちも何とはなしに不安そう。

メダカの子 野分の空を にらみをり
ここ↓↓

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我が家は前が緑地だから風の音がすごい。夜は怖いぐらい。見ると、大きなドングリの木の枝にカラスが二羽しがみついている。風の向きが変わってカラスの後ろから吹きつけると、おっと危うく落とされそうになる。すかさずカラスは向きを変える。枝全体は、嵐の波間を漂う船のように、大きく揺れている。

あるとき、カラスは足の力が尽きそうになったのか、落ちたというか、下方に飛んだ。残念ながら行く先は見えなかったけれど。密な枝葉の木の中に隠れたらいいのに、と思った。
このたびはエサもとりあへず高枝を
離して落ちぬ風のまにまに (

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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など - ジャンル : 学問・文化・芸術
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