スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「マノン」を観る


 一昨日(11日)上京し、英国ロイヤルオペラ「マノン」を観た。小生にとって一年に一、二度の贅沢だ。上野に着いて、3時の開演までまだ2時間以上ある。例のごとく、博物館へ自然に足が向かう。まだ暑い。9月中旬だというのに、ツクツクボーシは当然のこと、アブラゼミ(あるいはニイニイゼミ)の声も聞こえたのは驚き。さすがこれ上野公園。樹木も大きいし、噴水も立派。明治の意気込みここにあり。

 毎度のこと東洋諸地域の仏像さんたちこんにちは。それから歌麿やら鉄斎やら仁清やら書さまざまな工芸品など。600円でこんなにお宝鑑賞ができるとは快感だ。あっという間に2時間が過ぎる。
今回は家康が着たという羽織があった。三英傑らの御洒落にはハッとさせられる。きっと実際の彼らはわれわれの想像を超えてもっとオーラがあったというか、prominentな性格の自己演出家だったにちがいない。

 「マノン」は、つまらない眠くなる内容だし、音楽もちょっと水っぽいけれど、今回はマノン役の声に聞き惚れた。最初はこの歌い手はメゾソプラノかなと思ったほど、低音がしっかり安定していた。

 いったい人の声に聞き惚れるというはどういうことか。たしかに、歌でなくとも、普通の人でも、声がじつに魅力的だという人が偶にいるものだ。また電話の声になんとも魅力を感じるってこともある。思い出してみると、純粋な声だけではなく、言い回しとかリズムあるいはアクセントのちょっとしたずれであるとかも、本人には気付かれない魅力の一要因を成していることが多い。
 歌手の場合は、きっとこれらを意識的に強調し巧みに組み合わせ配置しているのであろう。そして、そういう技巧に自分流に適した歌をレパートリーにするのであろう。

 「マノン」を聴いていて、どうもフランス語は音響的に角がないせいか、どこか抜けていて、劇的な作品は向かないんじゃないかな、むしろフランス語はドビュッシーの「ペリアスとメリザンド」ってところかな、なんて考えたりもした。「カルメン」は、まあ例外的な成功作だ。ちょっと長たらしいのが傷だと思うが。
ベルリオーズは本人が力んでいる割にはね・・・。そうそう忘れていた、「ホフマン物語」これは面白い。ドイツ中世的幻想とフランス音楽との幸福な結合。オッフェンバックの他作品を聴いてみたい。

 この夜、やたらに味の濃い中華料理を食べ、五反田の安ホテルに泊まる。あくる日、国道沿いにある「雉子(きじ)神社」というのに気がついたので、変わった名前だと思い、参拝した。不思議や、手水舎にガラスの蓋が付いていて、使用したら蓋をしておいて下さいと書かれたり。国道一号沿いだから砂埃が入るからかな。流水の節約にもなるかもしれない。
 名の縁起。江戸時代は三代将軍の鷹狩中、白雉が飛び込んできて、これを吉兆と讃えたときから雉子神社と称されたとあり。

 都会の神社仏閣はビルの谷間に申し訳なさそうに在る。神社の歴史は我が国近代化の歴史。例によって明治の初め村社と定められ、明治末に他社と合祀され、その後、道路拡張などにより大分縮小されたと。

 聞くところによると、隣は幸福の科学の建物だとか。そういえば、選挙では幸福実現党は振るいませんな。だいたい党名が悪いし、総裁がブッダの生まれ変わりだの、仏国土成就だの、地球浄化霊団エルカンターレだの、あまりに高級なことを言っても、医療費・年金・子供手当などという地上的な問題に心をかき乱されているわれわれ愚民に理解できるはずはない。あまつさえ、危険な魔術宗教団体だと思われがちだ。正直すぎるんじゃないかな。選挙なんてものには、もう少しそれなりの詐術的あるいは人心掌握術的、つまり政治的な方法がとられるべきだと思うが。

 また今日も暑い。ちょっと歩いていると背中に汗が滴る。


ここにほんブログ村 歴史ブログ 近代 明治・大正・戦前へ
にほんブログ村人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 雑記 - ジャンル : 学問・文化・芸術

コメント

No title

そう、ネトレプコという変な名前の歌手でしたね。詳しいところは解りませんが顔立ちは良かったような印象、ただなんかお腹が気になりました。
全体としての劇の流れやまとまりは、無理がなかったように思います。
プッチーニの「マノンレスコー」は、たぶんまだ観たことがありません。

No title

主役のネトレプコ、声も表現力も素晴らしくて拍手喝さいでした。顔も太めのマリリン・モンローみたいで悪くないし。
マノンは、カルメン程ではないが、成功したフランスオペラの一つですね。ちなみに、プッチーニのマノン・レスコーも原作は同じですね。主人公が死ぬのはアメリカですが。

No title

おお、また感想をいつか聞かせてください。

No title

小生、そのマノンを明日観ます。
主役のソプラノは、只今№1の売れっ子です。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

プロフィール

うたのすけ

Author:うたのすけ
世の中の人は何とも岩清水
澄み濁るをば神ぞ知るらん

最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。