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道徳とは何か4

 人間には、経験に先だって、先天的に道徳法則があると言ったのは、カントだった。自分の意志というものを考えてみるにまず最初に表われるのが、この道徳法則だという。この現象世界だけを考えれば、彼によると、われわれは自由ではない、それにもかかわらず、現象世界以外に直接意識できるもの、それが道徳法則であり、それは自由の理念と結びついている。だから、この道徳法則が与えられていない動物は自由ではない。いわば必然の自然法則の内にあるにすぎない。

 そして、この道徳法則があるから善悪の判定が可能となる。すなわち、この法則に一致することが善である。そして、われわれはいつの日か最高善に到達しうる。そのためには、有限な存在であっては不可能であるから、無限に続く心の不死を前提しなければならない、となる。

 自律とは道徳法則に従う意志であり、もし意志が他の何か、たとえば幸福とか快い感情とか神のような最高存在者によって規定されるとなると他律である。だから、カントによると神はいわば消極的存在であり、最高善を達成するために〈要請される〉にすぎない。ちなみに、この点を当時の教会組織は非難した。しかし、〈要請される〉ということが〈必要である〉と解すれば、非難するにあたらない。

 そしてまた、この時代、啓蒙主義の時代、ヨーロッパが直面した問題、もし神が報いと罰とをもって人の行為を制すれば、宗教は道徳の基礎足りえないのではないか。この疑問に対しては、道徳法則を先行させるカントは然りと言い、そのことで逆に真の宗教を救ったともいえる。
 
 要するに、カントは、各々の人間は生まれながらに心の中に法廷をもっている、それが道徳だ、と言う。そして例の定言命令がくる。
 「君の意志の格律が、いつでも同時に普遍的立法の原理として妥当するように行為せよ。」




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テーマ : 哲学/倫理学 - ジャンル : 学問・文化・芸術

コメント

No title

こんばんは。umama01さん。自分を戒めるとは、すでに法廷を持っている証拠ですよ。
それにしても、いいですねぇ、そんなに酒好きとは。小生は夏はビールを一杯、冬はなべ物に日本酒か焼酎を一口だけです。不幸にしてアルコール分解酵素が少ない親の体質を受け継ぎました。

No title

心の法廷とはまた難しい題材ですね。
私の心は、常に自分を戒めております。
が、私は常に間違った方向へ突き進んでおります。。。

ほら、今日もこうしてちょっと深酒が……

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