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シュリーマン旅行記 清国・日本

シュリーマンは、周知のごとく、語学の天才であり、幼い頃聞かせられた古代の物語を事実として信じ、トロイの遺跡などを発見したことで有名だ。
この『旅行記』を読むと、さらにその上、彼はまれに見る体力の持ち主であり、実にいろいろなことに対して強烈な好奇心にあふれていた人物であったことがよく分かる。
この『旅行記』から、わが国の幕末当時の様子が見える。夏は肉体労働者は、ふんどし一丁であったこと、そしてみな見事な絵の刺青をしていた。へアースアイルは芸術である。銭湯では、老若男女が何のわだかまりもなく混浴していた、その自然児のごとき心の清らかさ。
日本人は、賄賂を嫌い、お金で動くよりは切腹するほど潔白であった。中国の街の汚さとは対比的に日本の街や家の美しさを褒め称えている。また家には余分な家具などなく、融通無碍の合理性に感動している。また日本人はみな読み書きが出来るほど文明化されている。
また、西洋では娼婦は卑しく哀れむべき職業であるが、日本では「おいらん」は尊い職業であるのに驚愕している。

しかし、〈心の最も高邁な憧憬と知性の最も高貴な理解力をかきたてるために、また迷信を打破し、寛容の精神を植えつけるために、宗教の中にある最も重要なことを広め、定着させることを意味する〉文明が日本にはない、と言う。
これは徳川幕藩体制には言論の自由が認められない、ということなのだ。翻って、徳川260年にわたる秩序維持の堅牢さを思う。また、浅草観音の界隈においては、雑多な娯楽が真面目な宗教心と調和するとは信じられないと。
キリスト教の、神ー唯一の超越神に対する人間の敬虔な態度を思う。キリスト教精神で育った人から見れば、日本人は、打算的で合理的で生き生きとした無邪気な美しい自然人に見えたのだろう。


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