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貞明皇后御歌28

 1941年(昭和16年)

    12月ごろ 
 さざんくわの白き花ちるこのあした
   にはかにしげしひえどりの声


    読史 紀元節
 すめぐにの民てふことを心にて
   内外のふみは見るべかりけり


    幟(鯉のぼり)稀なり
 つつましき親のこころもしられけり
   立てるのぼりの少なかるにも


    棉(わた)
 耳に聞き絵に見し棉の花も実も
   おほ(生)してぞしる常ならぬ時


 10月22日 第4皇子、三笠宮殿下、高木百合子とご結婚。

      寄菊祝
 三笠山ふもとの菊は千代かけて
   ちぎりかはらぬ花に咲きなむ


    里月
 とりいれに夜もにぎはふ里なれど
   月かげのみは空にしづけし


 嵐の前の静けさだろうか。
 
    海上月
 ふな歌も遠くきこゆる波の上を
   心ひろくも月ぞてらせる


    そして、社頭祈世
 世をまもる神の心にうたへ(訴へ)つつ
  ふしてこひのむ今のこのとき


  昭和17年 連峯雲 御会始
 みねごとに朝たつくものゆくへさへ
   南の海をさすかとぞ思ふ


     光
 めしひたるたけを(猛男)の書きしその文字の
   こころの光めにはしむなり


    朝鶯 皇后宮(香淳)御誕辰
 新聞にこころひかれてゐる朝の
   みみおどろかす鶯の声


    春曉 天長節
 御夢にもみ国のことや見ますらむ
   のどけき春のあかつきにさへ


 しかし、この少し前の4月18日、米空母ホーネットから飛び立った16機のB―25が東京、横浜、名古屋などを爆撃していた。いわゆるドーリットル空襲。日本軍は数時間前から把握していたが、どうも手違いがあったらしく、高射砲も戦闘機もまったく敵機に損害を与えることはできなかったらしい。日本人の死者は86名。中国大陸に降りたB-25の搭乗員の大半はアメリカに帰還できた。

しかし、このときすでに、いわゆる〈大本営発表〉がなされていた。いったん嘘を言うと、どんどん嘘を嘘で固めていかねばならなくなる。まあ、戦時中だからしようがないか。その一カ月あまりのち、ミッドウェーになる。

 昭和18年  耐寒
 たのもしき冬にぞありける寒さにも
   勝ちとほさむと人のきほひて


    海のまもり
 皇国の海のまもりをかためなむ
   よる仇なみもかひなかるべく


     失明軍人に時計を下賜せらるとて
 慰めむ言の葉をなみ時つぐる
   うつはの音にゆだねてぞやる


 君がためまなこささげしますらをの
   こころの悩みきかまくおもふ


     軍国歳暮
 かしづきし子はみいくさに召されいでて
   親やさびしく年おくるらむ


    昭和19年  朝氷
 今朝もまた池の氷をみてぞ思ふ
   千島のはての防人の身を


     潜水艦
 仇のふね目の前にして水底に
   かくるる時のこころをぞ思ふ


     折にふれて祈り言
 民こぞり守りつづけて皇国の
   つちは踏ますな一はしをだに


 皇国はいふにおよばず大あじあ
   国のことごと救はしめませ


     折にふれて
 人として見聞きするだにうとましき
   戦ひすなりながき年月


 ますらをの命ささげし物がたり
   聞くだにわが身おきどころなし


     婦人勤労奉仕
 たわやめも身をぬきいでてみいくさの
   わざにつとむる世にこそありけれ
 

 昭和20年 社頭寒梅 御会始
 かちいくさ祈るとまゐるみやしろの
   はやしの梅は早さきにけり

 
 しかし、諸島戦地はとうに地獄を過ぎ、多くの20歳そこそこの若者が片道分の油を入れて空に舞い上がっていっていた、こんな歌を残してー

 父母様よ末永かれと祈りつつ
    征きて還らぬ空の初旅


      若尾達夫 沖縄海域にて特攻戦死
        享年22歳


  

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テーマ : 歴史 - ジャンル : 学問・文化・芸術

コメント

No title

umama01さん、わが特攻に対し当時の米為政者らは、どのように感じ、対策をめぐらしたのか、よく判りませんが、たしかに根底では一様に畏怖の念をもったと思います。
ルーズベルト大統領の真珠湾奇襲作戦!の報によって、アメリカの若者がぞくぞくと軍役を志願したと聞きます。平凡な一市民が郷土の危機に際して無私の行動をとることに、小生は生き物の神秘的な意志とでもいうか、そういうものに何か神々しいものを感じます。
しかし、たしかに我が国の組織的な、秩序だった片道切符には、異国人らは、非常におそれおののいたであろうと思います。

No title

 しかしながら、相手は鬼畜米英。
 自らが出ないと父母が虐殺されると思うと、退くに退けず。
 あの当時の米英の所業を知れば知るほど(南北アメリカ大陸及びハワイ諸島、中国大陸などなど)、彼らの特攻の意義を理解してしまいます。
 私は彼らの特攻精神のお蔭で、アメリカが日本を「敵に回すのは得策でなし」と心を改め、懐柔方針に出たお蔭で、現状の平和がある……つまり、彼らの犠牲は絶対に無駄ではなかったと信じておりますが。。。

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