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冬カマキリ

 例年の如く、寒くなったので、鉢植え植物の棚にビニールをかけてやった。ふと見ると、カマキリがアシナガバチをむしゃむしゃ食べている。


冬カマキリ1



カメラに収めようと近づくと、じろっとこちらを見る。

冬カマキリ2


 ひと月の命を延ぶるたうろうの
   眼光するどく輝きにけり



 食べられている蜂は、なんとか逃げようともがいているが、とても敵わない。生きたまま顔のあたりから食べられている。この蜂は今年最後に残った働き蜂だろうか、それとも女王蜂だろうか。せっかく作った巣もこれで終わり、あとは廃墟となりにけり。

蟷螂も何とか生きねばならない。背後から死が迫りつつあることを知ってか知らないでか、懸命に喰らっている。

 この蟷螂と目が合って、しばらくじっと見つめ合った。と、この蟷螂はこんな歌を口ずさんでいたー

 冬はとても心地よい
 澄んだ空気の中
 人は家の中を温かくする。

 雪が降れば、
 雪は毛布となって
 地面を被い
 土の中は簡素な棺のよう
 すべての命が浪費することなく
 ゆっくりゆっくり育まれる

 心地よい冬の日よ
 しばらくは色とりどりの花や蝶
 三途河原で夢見よう

 冷たい川水に
 新しい神々が現れて
 世界は新たに動き始める
 新しい秩序
 未知の色や音

 ずっと忘れていた純潔な感動
 夢の中で自分が世界の運動の
 一部となったような
 多少の不安と大きな期待で
 天に上ってゆく

 自分がー死ぬ?
 それは
 恩寵でなくてなんであろう

 それは、しかし一刹那
 ある冬の暖かい日
 光に照らされた
 御寺の白い石畳に
 一片の雲影が過ぎる

 その時ふたたび蘇えるものと
 二度と還らぬものが分枝する
 pivotal point

 もし蘇ったものが
 ただそれだけならば、
 蘇生は迷妄にすぎない、
 蘇るものは
 還らぬものに関してのみ
 存在しえる。

 もしあらゆるものが
永遠に流れゆくものとすれば、
それもまた迷妄、
常に去りゆくものは
再生しうるものに対してのみ
意味をもつ。

winter solstice
 死と再生の秘儀

 縄文人たちが朝焼けの美しさに
 見惚れて、
つい何をするかも忘れて、
佇んでしまった瞬間



 数日後支柱に卵が生みつけられていました。そして、あのカマキリはどこを探してもみつかりませんでした。

 冬カマキリ3
 



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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など - ジャンル : 学問・文化・芸術

コメント

No title

淡青さん、ドイツは暖冬ですか。でも、きっとこちらよりは寒いでしょうね。
「時の過ぎる速さに老いも追いつかず」は、気に入りました。これもらっときます。
ぐーてんのいえやーる、お元気で。

厳冬

暖冬のドイツからGuten Tag !

カマキリに眼つけ、眼つけ返されたうたのすけ殿の
緊張感が伝わってくるこの記事で、久しぶりにドキッと根底を
揺さぶられたようで、でもなぜか清々しさを感じる老淡青であります、

今年もあと僅かを残すところになり、時の過ぎ去る速さに
老いも追いつかず?、笑、戸惑うばかりですが、
いずれパチンと日常が切断され生を終えるだろうという
観念を少しこちらで呼び戻された気がします。

なにはともあれ、うたのすけ殿にはどうぞいいお正月をお迎えくだされ!

No title

未見太郎さん、ナメクジを食べるところを見たいですね。今度、カマキリを見つけたら、ナメクジと一緒に箱に入れてやろうと思います。

ヴィヴァルディ、偶然ですね。2・3日前「四季」がなっていたのを耳にしました。夏でしたけどね。
ヴィヴァルディの冬は、ほんと素朴な農家の恵みの冬ですね。

No title

umama01さん、これは雌カマキリですから、産卵するによい場所をさがしていたんですかねぇ。なにかとてもいとしい気持ちになります。

木枯らしに 次の世代を 祈りをり

No title

木枯らしの 寒さに抗う 冬蟷螂
 すぐ足元に 茂みがあれども

すぐ足元には風の届かない茂みがあるというのに、
冬蟷螂は何故木枯らしの吹き荒ぶ中を歩き回るのか。

……ちなみに昆虫には痛覚がないそうで。
食べられている虫も、だから痛くはないんだとか。。。

No title

我が家にもいました。冬蟷螂というのですね、真冬でもスミレの花びらを食い荒らすナメクジを、やっつけてほしいのですが、あまり動かないものは食べないのでしょうか、勝手な人間の願望ですね。

詩をみて、ヴィヴァルディの、四季、冬の第二楽章を深夜に聴いています。

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澄み濁るをば神ぞ知るらん

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