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頓阿法師詠2


 

頓阿は83年という長寿をまっとうした。彼は老いについてこの様に歌っている。

   述懐

いつまでと思はざりせば世の中の
   憂きになぐさむかたやなからむ


 明日をも知れぬ我が身だと思うからこそ、憂さを慰めて生きておれるのだ。

偽りのあるならひにや人ごとに
   そむかれぬ世を憂しといふらん


人はみな出家しないくせに世の中を苦痛だと言っている。偽りばかりではないか人の世は。

すてしより惜しからぬ身のいかにして
   老いとなるまでつれなかるらん


世を捨ててからわが身を惜しいと思はないのに、無情にもなんでこんな老人となるまで生かされているのだろう。

かぎりあれば身の憂きこともなげかれず
   老をぞ人は待つべかりける


老いると、命の終わりももうすぐと思えるようになって身の憂さをそう歎かなくなる。してみると人は老いを待つべきものだなあ。

年も経ぬいまひとしほと思ひしも
   心に朽つる墨染の袖


仏道修行をいっそう深くしようと決意したけれども心のうちに怠ってから、もう長い年月が経ってしまった。

世を憂しと思ふばかりぞかずならぬ
   わが身も人にかはらざりける


自分だけは人と違うと心のどこかで思っていたが、何のことはない、そのことが人並みの証明。

ずいぶん老いについて覚悟を決めかねているというか、思索を楽しんでいるようにも見える。長生きをするとはこういうことか。


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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など - ジャンル : 学問・文化・芸術

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