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バリ島に行く1

バリ島に行った。南国リゾートでリッチな休日をというのではなく、第一の目的は旧友の墓参りに行ったのだ。とはいっても、そこに彼の墓があるわけではない。死ぬまでにどうしても彼の晩年の縁の地を訪れたかったからだ。

 旧友Iの死は、三年ほど前に、共通の友人Aから聞いた。とてもショックだった。なぜならIは小生が高校時代に知り合って以来もっとも尊敬をし、影響をうけた友であったからだ。26歳くらいからもうずっと会っていないが、またかならず会えると思っていた。それがもう叶わぬこととなってしまったという思いは、日ごとに強くなって、せめて墓参りはしようと一年くらい前から考えていた。

日ごろ腰が重い小生も、もう今しかないという思いに駆り立てられて、パスポートを取り、旅行代理店に走った。目的の場所は、バリ島の中部の町ウブドという有名な、とは言っても小生は初めて知ったのだが、のはずれにあるカフェである。

 Aの語る所はこうであった。Iは、Iの連れ合いの出資によってなったそのカフェ(レストラン)で、現地の仲間であるマデ君とともに働いていた。しかし、Iは連れ合いと別れてしまい、(連れ合いは撤退し?)Iは現地に残った。ある日、Iは酒酔い運転でバイクを飛ばし、標識の柱ぶつかって亡くなった。この話をAから聞いたとき、小生はとっさに、Iは自殺したのだと思った。

バリ島の空港に着くと、予約通りルックJTBの現地のガイドが迎えに来てくれていた。そこからウブドのホテルに直行し、明日の行動の予約をした。明くる日、まずタマン・アユン寺院を訪れてから、Iの縁のカフェに行く。そこは有名な観光地になっているライステラス(棚田)のすぐ傍らにあった。

名はカンプン・カフェ。ここがIの終の棲家であったのか・・・。見晴らしはすこぶるよい。棚田の間に散在するヤシの木、向こう側はジャングル。カフェや小さなプール付きのコテッジ。多くの店が増える10年くらい前までは、このカフェは観光客が必ず寄る店であったらしい。ガイドブックにも載っているし、現地の人はだれでも知っている。

カンプンカフェ1



われわれが着いたときには、残念ながら店長のマデさんは外出中でいなかったが、スタッフの二人はIを知っていた。あらかじめAにもらったIの現地での写真をもっていったのがよかった。スタッフはこの写真を見て懐かしそうに喜んでくれた。JTBのガイドにスタッフからの話を通訳してもらったが、彼の日本語は不十分でよく判らなかった。今にして思うと、スタッフから英語で直接聞いた方がよかったような気がする。なんでもIはここに住み着く決心をしたらしく、マデさんの養子になったそうだ。Iよりマデさんのほうがだいぶん年下なのだが…。Iは大の飲酒家であり肝臓を患っていた。このカフェには大きな犬(レトリバー?)がいたが、スタッフによるとIにずいぶん懐いていたそうだ。小生は犬にIの写っている写真を見せたが、判ってくれたかどうか…。

カンプンカフェ2


ここでわれわれはランチを取り、時間が来たので帰りの車に乗ろうとしたその時、そこへちょうどマデさんが帰って来たことをスタッフが告げてくれた。小生はマデさんに自己紹介をし、写真を見せた。マデさんは「懐かしいなー」と日本語で言った。Iといっしょに写っている女の子は自分の娘で今17歳になっているとも。とにかく店の前で一緒に写真を撮った。そのとき犬が小生の脚を前足で何度も強くなでてくれた。その感触が忘れられない。お互いに急いでいたので、ゆっくり話をすることができなかったのが心残りだ。手紙を書いて、もっとIの事をくわしく訊こうと思う。

カンプンカフェ3


その日は、その後で美術館とウブド王宮での民族舞踊を鑑賞した。いつもながら、あれもこれもと欲張ったあげく、結局すべてが中途半端になってしまう。死ぬまで悪癖は直らないものだ。



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コメント

No title

犬のように鼻が効く未見太郎さん。
あの浦島さんのようないい思いをした訳ではありませんが、・・・でも夢のようでもあり・・・とにかく時の流れの絶対性と観念性とを同時に体験できたような気がします。

失われた時を求めて

悼む犬より I氏からの伝言・・・・・。

「うたのすけさん、病をおしてこんな遠くまで訪ねてくれてありがとう、浦島太郎のように夢のような日々が送れたかな?きみはもうちょっと頑張れるよ」


動物は侮れません。いい旅をしましたね。

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