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ルーツ2

小生の父は養子である。だから小生は、母方の祖父母と一つ家で育った。とはいえ、祖父は小生が2歳のとき亡くなったので、はっきりした記憶がない。強いて言えば、一番古い記憶と思うが、自転車の前の方に子供用のシートが付けてあって、そこに乗せてもらい、田んぼに行って、あぜにしゃがんで手ぬぐいでメダカを掬ってもらった記憶がある、そのとき乗せていってくれたのが、ひょっとして祖父だったのか、あるいは父だったのか、定かではない。

 母や叔母から聞いているのは、祖父は小生が生まれると、三代目にしてやっと男の子が生まれてきた、めでたいことだと言って、とても小生をかわいがってくれたそうである。それで、小生は、はっきりした記憶がないこの祖父が小生を背後から守ってくれていると、いつしか信じるようになった。車の運転などで、ひやりとした経験をしたときなど、「あっ、お祖父さんが助けてくれた」と、つい人前でも口に出てしまうことがある。

 この祖父も養子であって、彼が生まれ育った所は、小生が生まれ育った家から7~8キロメートル離れた井田川という村だ。今は鈴鹿市に入っている。姓は宮崎という。祖父がわが家に来る前、じつは他に養子が決まっていた。しかし、その人が20歳になる前に結核で亡くなったため、急遽新しい養子候補を探した。なぜ宮崎家の二男である祖父がノミネートされたのか分からないが、宮崎家には12人の兄弟姉妹がおり、そのうち男子が○○人いた。当時、祖父は医者になるべく、東京の予備校で勉強していた。しかし、急遽わが家に養子になるよう要請されて帰郷した。わが家は代々、肥料商を営んでいたので、祖父はそれを継いだ。

 ところで、祖父の出である鈴鹿市井田川の宮崎家には、小生いつだったか…たぶん小学校の低学年くらいのとき2・3回連れて行ってもらったような気がする。その家の玄関先のたたずまいをはっきり覚えている。もう一度、そこを訪れたいと何時しか思うようになっていたが、是非にという気持でもなかった。

 ところが、12月だったか、ちょっと亀山市に用事で出かけたとき、たまたま亀山歴史博物館での講演会の予告ポスターに目がとまった。それは郷土の名士の一人である服部四郎という言語学者についての講演であった。演者はその人の御子息の服部旦(あさけ)という人である。そのポスターを見たとき胸が高鳴った。というのは、服部四郎さんは祖父か祖母の従兄弟であると母から聞いていて、小生はその繋がりを確かめたいという思いも頭の片隅にずっと残っていたからである。これは僥倖だ。もし、演者の旦さんに尋ねれば、その辺りの関係が判るかもしれない。

 そして、講演の日、3月1日が来た。講演の後、小生は旦さんに祖父母の名前を書いて、四郎さんとの関係を尋ねた。しかし、旦さんは分からない、しかしこの歴史博物館から少し行った鈴鹿市にある佐々木信綱記念館に藤田家の本と系図があるから、それを見ると分かるだろうと教えてくれたので、歴史博物館の係員にその本について訊いたら、すぐもって来て見せてくれた。それで、祖父と服部四郎さんとの従兄弟関係が明瞭に分かった。長年の便秘がすっきり治った気持であった。

   亀山1


 さらに、その直後たまたま祖父の甥にあたる人の奥さんであるという人に出会えた。そしてその人は、やはり藤田家系図のコピーと、わが家のアルバムにもある宮崎家の写真のコピーを持って来ておられて、それで確認させてもらった。その写真は、昭和16年1月3日に撮られたもので、祖父を含め12人兄弟姉妹が写っていて、この曾祖母の多産のゆえに表彰状が添えられている。

そしてなんと帰り、気にかかっていた井田川の宮崎の家を教えてあげようと、そこまで車で案内していただいた。 ああ、たしかに小生の記憶に残っているあの家だ。50年以上ぶりだ。そして今の当主にも会えた。確かこの人は、あの時まだ若々しい青年だった。昔のアルバムで知っている。向こうも小生のことをよく知っていてくれた。

   亀山2


 なんと実りの多い一日だったろう。神のお導きとしか言いようがない。後世のためにしっかり書き残しておけ、それがお前に託されたささやかな仕事だ、と言われたような気がした。



     


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コメント

No title

おお淡青さん。ウエルカム。

この期に及ぶと、やはり昔のことを、とくに幼年時代をよく思い出しますね。終活と思っているのですが・・・、なんだか、ついでにあそこも行っておきたい、見ておきたいと、新たな欲が出てくるのが不思議です。とつぜんエルベ川の現れたりしてv-39・・・


ルーツ探し

50年ぶりに見覚えのある処を探しだされたとは、
うたのすけ殿の満足感がこちらまで伝わってきて
なにやら嬉しくなってます。

まだまだ様々な思い出の場所巡りされる貴殿は
ロマンがあっていいですよん〜、

次はどこかしらと楽しみです!

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