スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

鎌倉に行く2

 明くる日の午前、鶴岡八幡宮に参詣す。鎌倉という都市の由緒はこの八幡宮にあり。都から遠く離れた鎌倉で征夷大将軍を任命された源頼朝周辺の武士団たちが政治に携わりはじめた時、いかに世の中が不気味な暗闇に蓋われてわれていったか。その暗黒はこの八幡宮の参道における源実朝暗殺に極まる。

 実朝という稀有な人間の存在が、その死によって、力と欲望の歴史の流れの拒絶を貫いたという印象を受ける。小生はどうしてもその現場を見たかった。目印の大銀杏は、ちょうど三年前の春、強風のために倒されて、今は根と幹の一部が残っている。

 鶴岡八幡宮1


 実朝暗殺。小生は、彼は殺されたというよりも、殺されることを知っていて、殺されるまでの経過を素直に自ら進んで演じていったように感じられる。将軍とならざるを得なかった身分でありながら京の文化とりわけ歌壇に強く触れた鋭敏な青年が、己の死を予感して生きた。もっとも不穏な状況に、もっとも裸の鋭敏な魂が生きた証は『金槐和歌集 巻之下』に尽くされている。

 ゆく舟を見ては、百人一首にも採られているこの歌

  世の中は常にもがもな渚漕ぐ
     海人の小舟の綱手かなしも


 世を歎いている人を見ては、

  とにかくにあればありける世にしあれば
     なしとてもなき世をもふるかも


 そしてこころとは、

  神といひ仏といふも世の中の
      人のこころのほかのものかは


 そして入り日を眺めて詠う、

  くれなゐのちしほのまふり山の端に
      日の入るときの空にぞありける


 鎌倉のために右大臣に昇進した彼には、もはや為すべきことがあったであろうか。雪の降る夜、鶴岡神拝を終え、石階を下ったところで、銀杏の蔭から刺客が飛び出てきた。実朝の体から鮮血が迸った。

               *

ついでに、すぐ裏にある建長寺という寺に寄った。ここの参道にある桧の立派さには驚いた。

  建長寺


概して、鎌倉には巨木が多い、そしてまたリスをいたるところで目にした。


          


          にほんブログ村 歴史ブログへ
にほんブログ村


     
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

プロフィール

うたのすけ

Author:うたのすけ
世の中の人は何とも岩清水
澄み濁るをば神ぞ知るらん

最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。