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山吹の花

 この季節、わが小庭にもいろいろな花が芽を出し始め、今日はどうなっているのかとわくわくし、朝夕に逍遥して時間が過ぎる。二年ほど前、知人にもらった山吹がわが庭にある。しかし、これは白山吹で、あの山吹色の山吹ではない。品種も違うようだ。どうも面白くないので、昨年の晩夏、思い切って文字通り、すっぱり切ってしまった。  

     白山吹
  
 しかし、植物というのは強いもので、枝がみんな切られても、根さえ付いていれば、また出てくる。これもそうだ。また、反対に五体満足に見えて枯れてしまうのもある。植物の生命の根源、動物に例えれば心臓に当たる部分はどこに在るのだろうとよく考えるが分からない。

 山吹というと、ふと万葉集にある歌を耳にして、ああそうだったのかと微かな記憶を呼び起こして、何といういい歌なんだろうと思った。それは、十市皇女が急死したときに、異母兄弟であった高市皇子尊の作った三首のなかの一首。(158)

  山吹の立ちよそひたる山清水
      汲みに行かめど道の知らなく

 水を汲みに行きたい(ああ皇女にもう一度逢いに行きたいものだ)けれど道が分からない。というのは、その清水の辺りには山吹が咲いている、そのゆかりの色の黄泉路には、生身の私は入っていけないはずだから。・・・それにしても、山吹に面影草との異名があるのはなぜだろう。

 この十市皇女は天武天皇の娘さんで、壬申の乱の敵将・大友皇子の妻であった。ということは、父と夫が戦って夫が殺されたわけですね。そうして、天武の息子さんである(異母兄弟の)高市皇子とは以前から結ばれていたらしい。

 そうして皇女の急死は、壬申の乱後、天武天皇が神々へ戦勝のご報告の儀に出発する、まさにその直前だった。それで、後世の史家は、彼女の死因をいろいろと想像している。

 それはそれとして、この山吹の歌の調べは、わが民族らしい神話的な美しさに満ち溢れている。

あのナルシスとはだいぶん違うね。




     


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